まず前提として公表しなかった場合には非公表と受け取ってもらえません。
非公表=隠ぺいと多くの方に受け取られてしまうことは間違いないです。
感染拡大防止について
感染拡大防止の観点から考えると、公表しかないでしょう。
高齢者の場合は本人、家族共に接触した人を忘れている可能性が少なからずあります。
接触した人の把握が容易になり、また心当たりのある方は相談センターにも連絡が出来ます。
非公表のメリットはありません。
風評被害について
施設の職員について、実際に家族の保育園利用やデイサービス利用を断られる事態が
発生しています。
しかし、これについては現時点で未知のウイルスであり、陰性の制度も不確かな状態では
風評被害というよりも当然の防衛策かと思います。
ご利用者様の家族が感染した方と濃厚接触者でなくとも、接触があった時点で用心はします。
特に高齢者施設では即命に関わるのでご利用を断る施設は多いでしょう。
公表した場合、職員・職員の家族に対する防衛反応は起きてしまいます。
しかし非公表のだからといって保育園、学校、高齢者施設に何も連絡しないのは悪手です。
確実に周りの信頼を失ってしまいます。どちらにしろ連絡は入れて下さい。
行政に対して
千葉県や兵庫県、またはその直下の市町村などは実際の施設名を出して公表しています。
感染拡大の繋がりが分かりやすく、地域住民の方は良い判断材料として利用しています。
ただし、公表されれば直接の問い合わせにも対応しなければいけません。
愛知県は完全非公開です。亡くなった方の年齢、性別、住所すら出ないこともあり、
曖昧な噂が飛び交っています。
施設に手当たり次第問い合わせの電話する方はいても、直接の電話が減る可能性はあります。
行政の方針に勝手に逆らうわけにはいかないので、相談して公表・非公表を検討してください。
近隣住民
2月の段階であれば公表することで何らかの悪感情を持たれることはあったかもしれません。
しかし、3月末の段階で完全な封じ込めは不可能となっています。
皆さん不可抗力だと分かってくれるます。クレームを入れてくる人は、新型コロナウイルスが
無くても同じ行動をするような人です。相手にする必要がありません。
きっちりと公表するべきでしょう。
地域の方にも正確な状況と取り組みを伝えて理解を得るのが得策です。
非公表という手段は一時的には問題を先送り出来ます。
しかし、地域からの信頼は無くなります。
施設に非が無い事故が起きたとしても、「また隠ぺいしているのでは?」と勘繰られます。
施設へのダメージ
入所系であれば、現在は入所待ちの所も多いでしょう。
そして家族はいい意味でも悪い意味でも負担になることを避ける傾向になるので、
影響は少ないと思われます。
通所系は一時的にどん底になってもおかしくありません。
病院系列や地域との信頼がよほどなければ一度利用を止める方が多くなります。
そして家族への説明の必要があるため、実質的に非公表が出来ません。
下手に家族に口止めなどをしてしまったら、それこそ隠ぺいとなり発覚後のダメージが甚大です。
まとめ
将来性を考えれば公表一択ですが、
くそ忙しい時に問い合わせの対応も出来ないので非公表も分かります。
法人・施設だけでは決めれないので行政とよく相談して下さい。
しかし、行政によってはすぐに施設の責任として切り捨ててくるので書面による回答を
頂いておきましょう。
普通にご利用者様の手伝いをする日々がこうも簡単に崩れるとは恐ろしいものです。
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