6月9日に「一般社団法人 人とまちづくり研究所」より報告書が公開されました。
感染者が急増した4月を含む5月22日までの調査結果となっており、全国の介護事業所5,714カ所が分析対象となっています。
ここでは報告書記載の結果から感染状況を探っていきます。
※人とまちづくり研究所(https://hitomachi-lab.com/)
引用:新型コロナウイルス感染症が介護保険サービス事業所・職員・利用者等に及ぼす影響と現場での取組みに関する緊急調査【事業所管理者調査】(一般社団法人 人とまちづくり研究所)
以下のデータには地域の区分が分けられています。
7都府県:4月7日に緊急事態が宣言された
「埼玉、千葉、東京、神奈川、大阪、兵庫、福岡」
6道府県:4月16日に特定警戒都道府県に指定された
「北海道、茨城、石川、岐阜、愛知、京都」
人数は考慮されていないパーセンテージです
この項目で注意する点は、あくまで「いた」かどうかのアンケートとなっており、人数ではありません。
集団感染が起きた施設が含まれているかは不明ですが、集団感染や単独感染に関わらず「いた」「いない」の2択となっており地域への広がりを見る数値となっています。
陽性や濃厚接触者となったご利用者様がいた1.9%
「陽性ないし濃厚接触者となった利用者・入所者等1.9%」
(7都府県3.7%、6道府県1.6%、その他0.8%)
※P8の表より
思ったよりは多いと感じましたが、感染者の多い地域と少ない地域で3.7%~0.8%と幅が広いので納得できます。
その他の地域在住の私ですら、近くの事業所から感染者が発生しています。
全体的には新型コロナウイルスの侵入を上手く抑えられているのではないでしょうか。
陽性や濃厚接触者となった職員がいた2.1%
「陽性ないし濃厚接触者となった職員2.1%」
(7都府県2.7%、6道府県1.9%、その他1.7%)
※P8の表より
ご利用者様よりも職員が感染した事業所が多いですが、職員はご利用者様と比べて行動範囲が広いので感染しやすいことは想像に難くありません。
濃厚接触者に接触したので、自主的に有休をとる職員もいるなどかなり気を付けていましたが、全体的に2%ならば納得の数字ですね。
また、ご利用者様と職員間での感染はどちらの方向ともありえるでしょう。
早い段階で厚生労働省が職員の日常行動に配慮を求めたことが良かったかもしれません。少なくとも私の周りではかなり早い段階で3密の場所を避ける方が多かったです。
感染が疑われ、対応したご利用者様が居た13.9%
「感染が疑われて対応が必要となった利用者・入所者等13.9%」
(7都府県22.5%、6道府県12.9%、その他8.5%)
※P8の表より
早期に緊急事態宣言が出た、もしくは感染者が急増した都道府県は早期に対応したでしょうから22.5%と非常に高く、その他の地域でも8.5%となっています。
高齢のご利用者様ならば体温はともかく体調の変化は珍しいことではないので、正直この数値はかなり低いと感じます。
感染が広がっていない都道府県では、対応しない・対応できなかったためにこの割合となってしまったのでしょうか。
同居家族が陽性か濃厚接触者となったご利用者様
「同居家族が陽性ないし濃厚接触者となった利用者4.1%」
(7都府県6.1%、6道府県2.4%、その他3.0%)
※P8の表より
こちらは入所系を除いた数値となっております。
特に最初の緊急事態宣言の7都府県を除くとほぼ割合が変わらなくなっています。
全体的に高めとなっていることは新型コロナウイルスは一部地域の問題ではなく、全国的な問題であるためでしょう。
まとめ
新型コロナウイルスは世界に広まり、大きな問題となっています。
しかし、身近な感染例が無い場合はまだピンと来ていない方もいるでしょう。
実際に数字がアンケートということで出たころにより危機意識が高まるのではないでしょうか?
将来はまだ見通せませんが、それでも時は進んでいます。
一歩一歩毎日気を付けて過ごしましょう。
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