新型コロナウイルス対策による面会制限を行っている施設が非常に多くなり、
流行地域では制限では無く、禁止としている施設も出てきました。
そんな中でインターネットを使ったオンライン面会が脚光を浴びています。
オンライン面会の可能性について考えていきます。
オンライン面会とは
実際に会うのではなく、スマホやタブレット、パソコンを用いて画面越しに面会を行うことです。当然、面会者からの感染を防ぐことが出来ます。
メリット
ご利用者様の心の安定につながる
ご家族様の中には毎日面会に来られる方も少なからずいらっしゃいます。
突然会えなくなってしまうことによって、不穏になる可能性があります。
顔を見るだけでも心の安定に少しでも役立つかもしれません。
ご家族の安心を得る
ご家族様も、ご利用者様の体調を心配しておられるので映像で様子を見ることで
安心されると思います。
施設のアピールにもなる
入居施設でオンライン面会を本格的に導入している所はまだ少数です。
個人的に利用している方は居らっしゃるかもしれませんが、施設として導入すれば大きなアピールポイントとなるでしょう。
デメリット
他のご利用者様の個人情報が脅かされる
故意ではなくとも、他のご利用者様の姿が映ってしまう恐れがあります。
直接の面会と違い、相手方が映像をどう利用しているか分からないので、最悪の場合は個人情報の流出となります。
職員の大きな負担となる
ご自分でオンライン面会をセッティングできるご利用者様は少ないでしょう。
そのため職員がサポートしなければなりません。
現場の職員に任せるには、この厳戒態勢の中で新たな作業ということもあり
大きな負担となるでしょう。
施設の見せたくない映像が映る
毎日、100%完璧な仕事をこなしていると言い切れる施設はありません。
つい、うっかりでも何かしらのミスがあると思います。
もしその映像が流れてしまった場合は、それを日常と思われるでしょう。
施設のクレーム案件となってしまいます。
セキュリティ上の問題
施設のインターネット回線を利用する場合について、通常の業務用ネットワークと誰でも使えるゲスト用ネットワークは分けられていることが多いです。
しかし、このことについて認識している職員はまず居ません。
万が一通常のネットワークを使ってしまうと、ご利用者様の重要な個人情報が流出する恐れがあります。
オンライン面会を導入する場合の準備は、
専門的な知識を持つ職員や業者に依頼することを強く薦めます。
まとめ
個人的にはオンライン面会は推奨できません。
理由としては情報流出の温床となりやすいことです。
オンライン会議システムとして利用者が急増している「zoom」はセキュリティに
問題が相次いで見つかり危険なソフトと見なされてしまいました。
また、施設のネットワークを使用する場合は不正侵入を防がなければなりません。
施設のパソコンにはご利用者様の住所、氏名だけではなく口座の情報や病状も
記憶されているでしょう。
詐欺に使われやすい情報が揃っているのです。
もし、どうしても導入するのならば
・専門的な知識を持つ事務職員(介護職員では×)が常駐している。
・業者により強固なセキュリティ体制を敷く。
これが必須条件です。
上記2点を実行しなければ、デメリットが大きすぎるでしょう
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