10月13日(金)
入浴中に目を離した際の事故。
残念な事故ですが、これを完全に防げるかと言うと非常に厳しい。
厳しい理由を上げていきます。
入浴介助中の事故を防ぎにくい理由
入所では職員のワンオペもある
通所では温泉の様にご利用者様も複数、職員も複数で対応することが多いですが、
当然のように入浴介助も1一人での介助、ワンオペがあります。
ちょっと声を掛けてサポートをお願いすることも出来ないことは確実にあるため、
タオルを取りに目を離したことに批判があるようですが、
事前にタオルを用意していたとしてもご利用者様が掴んだり、
不意に落として濡れてしまうことも当然考えられます。
(タオルを湿度の高い浴室に通常置いておけるはずもなく)
そうしたら2、3秒目を離してでも隣室に取りに行くのは自然な行動とも言えるでしょう。
もちろん、二人体制や他の職員を無線で呼びに行ける状況ならば、
ご利用者様から離れないことがベストであることも間違いありません。
身体を固定することの無い個浴
映像では家庭にあるような浴槽が映っていました。
姿勢の維持がある程度可能でリフト等も使わずに浴槽に入れるのならば、
身体は基本的に固定しません。
当然姿勢の維持はご利用者様自身に委ねられます。
残念ながら、予兆なく一瞬で音も無く沈むこともありえるでしょう。
認知症である
認知症だから浴槽内で体を維持しにくかった・・・
その可能性もありますが、絶対ではありません。
何故ならば、認知症でなく自分は健康で大丈夫と思っている人も同様に危険だからです。
「風呂なんて生まれた時から入っている、他人の手は借りん!」と言っている人も、
普通にバランスを崩して沈みます。
一番の問題は認知症や身体の衰えから態勢を戻すことが出来ないことも多いのです。
要介護5
介護職の考える要介護5の幅は、一般の方が考える要介護5を大きく超えます。
認定のタイミングによっては要介護5でもあらゆる日常生活に介護が必要では無く、
高速な移動を可能な方もいらっしゃいました。
※トンデモな認定は昔より激減しているので今は有り得ないかも・・・
要介護5は入浴事故の主たる原因とは思いません。
まとめ
入浴介助は命に関わる事故が起こりやすいので非常に危険です。
更に重労働かつ環境も体力を消耗するので職員への負担も大きい。
勤務時間は短いけど、最低賃金よりは高めで入浴介助専任の職員を募集している施設も多いです。
本当はご利用者様を熟知している職員が行うのが一番ですが、
正社員の職員数削減が進んでいるとそこまで手が回りません。
入浴好き、習慣となっている日本での解決策はあるのでしょうか。
コメント