世界保健機関による報告書が2月29日に公開されました。
年齢別では80歳以上の致死率は21.9%が最も高くなっています。
施設内感染した場合は2割以上亡くなる確率が高いことを示しているのでしょうか?
調査結果と福祉施設の相違点
医療環境の充実
現在日本では大流行している状態では無く、治療が行き届かない状態ではありません。
医療レベルも高水準にあるため、調査対象者よりも充実した治療が受けられる可能性があります。
この点については致死率を下げることになるのではないでしょうか。
衛生環境の違い
日本人は世界でも潔癖症のような人種と見なされており衛生環境では高いレベルにあります。
感染源となるウイルスを取り込んでしまう確率は調査データよりも低いでしょう。
この点も良いことだと言えます。
高齢者が大多数を占める
高齢者は自分の体調変化に気付きにくい傾向があります。
体調不良も日常的に起こりやすいため、感染を疑うまでに時間がかかります。
感染の拡大を招く上に、手遅れとなることが増えてしまいます。
既往歴が無い人はほぼ居ない
糖尿病や心臓病(心不全、狭心症、心筋梗塞)、や血管疾患では何の持病も無い方と比べて、
高い致死率でした。
上記の持病は福祉施設において既往歴としてありふれたものです。
ですが今回の調査データによると持病による致死率の変動は下記の表のとおりです。
病名 | 倍率 |
心疾患 | 9.4倍 |
糖尿病 | 6.3倍 |
高血圧 | 6倍 |
慢性呼吸器疾患 | 5.7倍 |
がん | 5.4倍 |
持病を持っているご利用者様には大問題ですね。
まとめ
2割以上の方が亡くなると言うのは、健康な高齢者の方も含めてのデータです。
福祉施設利用者ではそれをはるかに上回る可能性も否定できません。
今回の発表で高齢者の危険性が再確認できました。
インフルエンザと同じく、感染してしまうことが悪いことではありません。
運が悪ければ誰にでも感染の可能性はあるのですから。
問題なのは何もしないことです。
出来る限りの対策を取り、職員やご利用者様、家族の危機意識を高めましょう。
簡単な検査キットや治療薬の誕生を待ち望みつつ、皆様の備えの助けになれば幸いです。
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